みみの病気|甲賀市甲南町の耳鼻咽喉科|耳鼻咽喉科やまもとクリニック

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みみの病気

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みみの病気

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当院における耳の診察について

耳の痛み、かゆみ、腫れ、耳漏(みみだれ)、突然の聴力低下、耳の詰まり感、ゴロゴロする違和感、自声が響く・大きく聞こえる、会話が聞き取りづらくなる、声がこもって聞こえる、耳鳴りなどの症状がある場合は、お気軽にご相談ください。

診察では、症状の発症時期やきっかけ、服用中の薬の有無などを問診します。また、ご家族に難聴の方がいるか、過去の学校検診や健康診断で難聴を指摘されたことがあるかなど、既往歴についてもお伺いします。

耳の診察には顕微鏡や電子スコープを使用し、テレビモニターで拡大して確認します。耳垢の除去時には、リアルタイムで映像を見ながら処置内容をご説明します。お子様の場合、耳に触れることを怖がることもあるため、細径の電子スコープでそっと撮影し、画像を見ながら優しく説明しています。

聴力に違和感がある場合は、防音室で聴力検査を行います。ヘッドホンを使用した気導聴力検査と、骨伝導イヤホンによる骨導聴力検査を組み合わせて、難聴の種類を診断します。また、鼓膜の動きを調べるティンパノメトリーや耳小骨筋反射検査は、さまざまな耳疾患の診断に有用です。言葉の聞き取りが困難な場合には語音聴力検査も実施します。

難聴の程度によっては、補聴器の使用により会話の聞き取りが改善することがあります。補聴器を装用した状態で、スピーカーから流れる音声や雑音を聞きながら効果を測定することも可能です。補聴器の適合・購入については、認定補聴器専門店をご紹介いたします。

中耳炎や内耳疾患が疑われる場合には、近隣の病院でCTやMRI検査を依頼します。手術や入院治療が必要な場合には、診療情報提供書を作成し、総合病院の耳鼻咽喉科をご紹介いたします。

耳のさまざまな病気について

耳垢栓塞(じこうせんそく)

耳垢栓塞は外耳道に、耳垢が詰まっている状態です。耳のかゆみや詰まった感じなどの違和感があります。入浴やプールに入った後に聞こえにくいと気づくこともあります。顕微鏡で観察しながら、耳垢鉗子や吸引により耳垢を取り除きます。痛むこともありますので無理せず、耳垢を柔らかくする点耳薬で耳垢を軟らかくしてから数回に分けて取り除くこともあります。耳垢をとって鼓膜をよく観察すると中耳炎になっていることもあります。何より耳垢を掃除するとスッキリして喜ばれます。

外耳炎

外耳炎では、耳のかゆみや痛みがあります。ひどくなると耳漏や耳が詰まった感じがしますが一般的には聞こえはよいことが多いです。耳の皮膚に細菌感染を生じることが多いですが、ウイルスによるものや真菌(カビ)によるものなど様々な原因があります。まずは痛みを和らげる必要がありますので、そっと清拭し、病変を清掃することが大切です。細菌や真菌感染の場合には耳漏細菌培養検査を実施して原因を特定することもあります。抗菌薬感受性試験に基づいた抗菌薬や鎮痛薬、ごく少量のステロイド内服を併用することもあります。外耳炎になっている側の耳を上にして寝て、そこに薬液を落とす耳浴(じよく)という治療法もあります。

急性中耳炎

夜中に赤ちゃんがぐずって泣いたり、耳が痛いとお子様が泣いていることが多い病気です。風邪で発熱したあとに、耳管を介してウイルスや細菌が中耳で感染を生じます。成人でも鼻水やのどの痛みなどの症状に続いて、強い耳の痛みや発熱、耳だれ、耳がつまった感じ、聞こえにくさなどが生じます。急性中耳炎の治療では、鼻の治療と細菌を抑える抗生剤の投与でほとんどは完治しますが、痛みが強い場合やなかなか熱が下がらないといった重症のケースでは、速やかに鼓膜を切開して排膿する必要があります。成人では感音難聴になることもありステロイド内服治療を併用することがあります。

滲出性(しんしゅつせい)中耳炎

無症状から難聴まで症状は様々で、幼児では気づかないことも少なくありません。「普通に呼びかけても振り向かない」、「テレビの音が大きい」、「鼻の調子がずっと良くない」といったことがあれば、念のため受診をお勧めします。中耳炎を繰り返すお子様にみられる疾患で、中耳に液などが溜まって耳がつまった感じや難聴が起こります。まずは鼻の治療を開始し、鼻かみの練習など行います。鼓膜切開し換気チューブを留置することもあります。またご高齢の方にみられることも多く、この場合、耳管機能の老化が主な原因です。耳管通気治療が有効な場合もあります。2歳以下の赤ちゃんでは免疫能が未熟であるので繰り返し中耳炎を反復することがあります。上気道炎や肺炎を併発して保育園に行けないこともあります。漢方薬が奏功することもあります。

慢性中耳炎

3か月以上、鼓膜に開いた孔が閉じず、中耳の炎症が慢性的に持続する状態を慢性中耳炎といいます。中耳に細菌感染が起こると「耳だれ」の症状が現われます。鼓膜穿孔や中耳の炎症によって耳小骨が固着すると難聴になります。外耳道や中耳を清拭し、耳漏の細菌培養検査で感受性のある抗菌薬を中耳に直接入れる鼓室処置や内服による治療を行います。単純穿孔性中耳炎では鼓膜穿孔を閉鎖する治療を行います。最近では鼓膜の再生を促すリティンパを使用した鼓膜穿孔閉鎖術もあります。中耳腔に感染性肉芽や真珠腫(耳垢に似ていますが、骨を溶かす作用があります)があれば鼓室形成術を行います。耳の中を直接触りますので全身麻酔の顕微鏡下手術が必要になり、耳科手術指導医のいる専門病院での手術をお勧めしています。また内視鏡で観察する内視鏡下鼓室形成術では切開が少ないので術後の痛みが少ないことが特徴です。

突発性難聴

思い当たる原因もないのに、ある日突然聞こえが悪くなる疾患です。多くは片側の耳で起こります。朝、目覚めたときに気づく難聴の他に、耳鳴り、耳閉感、めまいなどを伴うことがあります。発症から1週間以内にステロイド剤の内服(あるいは点滴)による治療が必要です。聴力検査で重症度を判断し、ステロイド点滴治療が必要な場合には速やかに入院施設を紹介し、治療を開始します。聴神経腫瘍や外リンパ瘻が原因になっていることもありますので、CT検査やMRI検査を実施する場合もあります。

加齢性難聴

年齢とともに聞こえづらくなる疾患で、聴力検査では両耳とも高音部を中心に聴力が悪化している特徴があります。音は聞こえていても会話が聞き取りにくいことが特徴です。糖尿病などの生活習慣病がある場合は健康な人に比べて難聴が進行しやすい傾向があります。また、中耳炎の治療を十分に受けてこなかった方や、長年、騒音の下で仕事をされていた方も進行が早いと言われています。聴力検査(純音、語音)で難聴の程度を診断し、補聴器適合を要します。甲賀市では高齢者補聴器購入補助金、軽度・中等度難聴児に対する補聴器購入費助成制度が整っています。高度難聴の患者さんでは自立支援医療制度に基づく身体障害者手帳診断書・意見書や補装具交付意見書を作成し、認定補聴器専門店に紹介し補聴器適合を依頼することも可能です。高度難聴を放置すると認知症が悪化する場合もあるので聞こえに不安がある患者さんは受診をお願いします。

耳管機能障害

鼻と耳の奥は耳管(じかん)と呼ばれる管でつながっています。この耳管は、通常は塞がっていて、飲み込んだり、あくびをしたりするときに開き、耳の中と外の圧力を調整しています。この働きがうまくいかず耳管が開かなかったり、開きすぎたりすると、様々な症状が現われます。

耳管狭窄症

耳管が塞がったままになったり、狭くなったりする疾患で、鼻の奥にある耳管開口部周囲に炎症が起こることが原因と考えられています。鼻の奥の粘膜に赤みや腫れ、鼻汁がみられることがよくあります。耳がつまった感じや、自分の声が響いて聴こえたり、自分の呼吸の音が耳に響いたりします。

耳管開放症

耳管が開きすぎる(必要なときにうまく閉鎖しない)疾患です。成人女性に多く、体重減少によって耳管周囲の組織がやせてしまうことや、顎関節症、妊娠、ストレス、末梢循環障害などが原因と考えられています。症状は耳管狭窄症と似ていて、自分の声が響いて聴こえたり、自分の呼吸の音が耳に響いたり、耳がつまった感じがします。

耳管機能障害は原因によって治療法が異なります。一般的に耳管通気治療を中心に内服、生活指導を行います。重症の場合には耳管専門クリニックを紹介し、精査治療をお勧めしています。

耳鳴り

気圧の関係で起こる耳鳴りは、多くの人が経験し、すぐに消える場合は心配ありません。
一方、寝付けないほど気になったり、耳鳴りのために物ごとに集中できなかったりする場合は、疾患が原因になっていることがあります。外耳・中耳の原因疾患としては、外耳炎、急性中耳炎、滲出性中耳炎、慢性中耳炎、真珠腫性中耳炎などがあり、内耳の原因疾患としては、突発性難聴、メニエール病などがあります。耳鳴治療は困難なことが多いですが、一般的に生活習慣の改善、ストレスコーピングを中心に薬物治療を行います。重症例では耳管ピン手術施設や耳鳴再訓練治療を実施している専門病院を紹介することも可能です。

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